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アメリカンメソッドって何ですか?~横浜市泉区緑園からお越しの年長さん(男子)ママからの質問~
横浜市旭区相鉄いずみ野線南万騎が原駅徒歩7分、考える力を育てるピアノ強室アンミュージックラボ赤松靖子です。
先日、入会したばかりの6歳(年長さん)男の子くんのレッスンに付き添いで来てくださっているお母様が、帰り際にこんな質問をされました。
「ホームページに書いてあったアメリカンメソッドというのは、どういうものなのでしょうか?」
はい!それはですね・・・と、そこから10分くらいお話させていただきました。
「テキストについて聞いたりしてすみません・・・」
と、おっしゃっていましたが、私達ピアノ指導者はこういう質問を嬉しい!と思う先生の方が多いと思います。
私たちにとって教材研究はとてもとても重要なことなので!お話したいこと、たーくさんあります。
まず、アメリカンメソッドの一番の特徴は楽しく音楽の基礎を「学べる」ことです。
テキストは可愛いイラストが華やかで世界の様々な音楽で溢れている楽しさいっぱい!
ですが
実は最初から音階についてや、発想記号(強弱やテンポ)について学んでいきます。
移調、即興演奏、音階、カデンツ、コードネーム、音楽の形式、作曲家の紹介。
可愛いテキストとは裏腹に、中身はとっても濃いです。
次の特徴は、どの課題曲もとても弾きやすいことです。
子供たちにとって「弾きやすい」ことは大切です。
家での練習がとても楽にできます。お母様の力を借りて、傍についてみているなんてことをしなくても自分の力で練習できるのです。
もちろん、4歳、5歳さんですと、一人で全部は難しい面もありますが
私の生徒さんは5歳くらいになれば、練習のサポート音源をママのスマホで操作してチャッチャと弾いているそうです。(テンポも自分で変えている!)
実は、このテキストを最初に勉強した時は、簡単すぎるなぁ・・・と思ったのですが、今はそれが子供たちにはとても大切なことなんだと思っています。
「簡単」ではなく「自分の力で弾ける」という考え方に今はたどりつきました。
もう一つの特徴はドレミ・・・はイタリア語なので、それをABC・・・で言えるようになります。
その後出てくるコードネームもすんなり覚えられます。
今、在籍している生徒さんのほとんどがコードネームはマスターしているので、メロディにコードがついている楽譜を見て両手で演奏できます。
これができると、学校で音楽の時間が楽しく過ごせるようですよ!
最近は音楽の教科書を持ってきて、弾き語りの練習している生徒さんもいます。
アメリカンメソッドを私が学んだことで、生徒さんが生き生きしているなと感じています。
この大元は、ペースメソッドを作られたペース先生です。(私も嘗ては会員として勉強していました)
ペース先生のお弟子さんがバスティン、ギロック、グレンダ・オースティン・・・などなど、名だたる有名な先生方で
ピアノを習っている方なら、一度は聞いたことがある名前ではないでしょうか?
素敵な曲や教則本がたくさん出版されています。
ギロック先生の曲も、弾きやすいけれどとってもエレガントなのが特徴ですよね!
と、つらつらと思うままに書いてしまいましたが伝わったでしょうか💦
ここで、1つ大事なことを最後に書きますが・・・
これほどアメリカンメソッドを推奨している私ですが、生徒さんが4年生くらいになった時に方向性を見直します。
「名曲が弾いてみたい?」という質問をします。
答えが「はい!」なら
ここでブルグミュラーやツェルニーなど、ヨーロッパのテキストに進路を変えます。
「エリーゼのために」や「トルコ行進曲」を弾いてみたい生徒さんは、やはりテクニックや読譜力を強化するためにも王道は避けて通れる道ではありません。
そういえば・・・
先日
ピアノを習ったことがない小学4年生のお嬢さんのお母様から
ドビュッシーの「月の光」を1回レッスンしてもらえますか?という問い合わせいただきました。
ピアノは独学で今まで練習してきて(すごい!!)ブルグミュラーを少し弾いているとのことでした。
私のお返事は・・・
いろいろ考え方はあると思いますが、未来あるお子様にはやはり堅実な道を歩んでほしいなというのが私の答えです。
ピアノの道は、1つの道でできているわけではなく、先生と、ご家族と一緒にあっちへ、こっちへ、時々止まったり、戻ったりしながら作っていくもの。
技術(弾けるようになる)はすぐには手に入らないし
歩んできた道(成長)は目に見えない習い事です。
だからこそ、価値がある。
そこに価値を感じていただける方と、これからもご縁があると良いなと思っています。
アメリカンメソッドから話がだいぶそれたまとめでした(笑)